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コラム

  • 2023年8月1日
  • 2024年4月12日

『バーベンハイマー』に見る日米の原爆観の違い

2023年のハリウッドの夏のヒット作は『バービー』と『オッペンハイマー』になりそうだ。 これを書いている8月1日の時点では『オッペンハイマー』の日本公開日は未定だ。一方で『バービー』は8月11日に日本での公開が決定している。 『バービー』の主演は日本でも人気の高いマーゴット・ロビー。そして何より子供 […]

  • 2023年2月25日
  • 2024年3月10日

『ブレット・トレイン』から考える「ホワイトウォッシング」批判は妥当なのか?

2022年に公開された映画の中で『ブレット・トレイン』は抜群に面白かった。 『ブレット・トレイン』はデヴィッド・リーン監督、ブラッド・ピット主演のアクション映画だ。 不運な殺し屋のレディバグに与えられた任務は東京発京都行きの新幹線であるブリーフケースを盗むこと。問題なく任務完了するかと思ったが、その […]

  • 2022年11月20日
  • 2024年3月10日

『すずめの戸締まり』から見る日本人の家族像とは

新海誠監督の映画『すずめの戸締まり』を観た。全体的な解説はこちらを見てもらうとして、敢えてそこでは触れなかったテーマにここでは挑んでみようと思う。 それは家族だ。 主人公の岩戸鈴芽は叔母の環と二人暮らし。実の母は鈴芽の幼い頃に亡くなっており、以来環と二人で鈴芽は生活してきたのだった。 二人の住む地域 […]

  • 2022年10月27日
  • 2024年3月10日

『ジュラシック・パーク』驚異のSFXと後世に与えた影響

『ジュラシック・パーク』を語るときに避けて通れないのがその映像の革新性だ。 解説の方では生命倫理の面を主に取り上げたが、こちらでは映像技術や後世に与えた影響を追っていこうと思う。 恐竜が初めてスクリーンのなかに姿を表したのは1914年『ブルート・フォース』という映画でだ。1925年にはコナン・ドイル […]

  • 2022年9月19日
  • 2024年5月20日

ハリウッド映画とロナルド・レーガンから見る1980年代のアメリカ

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、『ウォール街』、『フロントランナー』、『ジョーカー』80年代に作られた映画、もしくは80年代を舞台にした映画を考察していくと、ロナルド・レーガンの名前を登場させなければならない作品が多いことに気づく。 レーガンが元々ハリウッドの俳優だったことは有名だが、大統領とし […]

  • 2022年9月19日
  • 2024年3月10日

テロは絶対悪か?『ジョーカー』に見る社会が無視したもの

2022年7月8日、安倍元総理が銃撃され亡くなる事件が起きた。間違いなく日本の憲政史に深く刻まれるだろう衝撃的な事件だ。 安倍氏の評価については人それぞれ色々な想いがあるだろうが、その死には素直に残念な想いがした。 「テロは絶対悪」 残念な想いはもうひとつあった。政治家達のコメントだ。 「テロは許さ […]

  • 2022年8月18日
  • 2023年7月23日

暴力の系譜 映画が描く暴力は現実社会にどのように受容されるべきか

映画における暴力は時に現実社会に影響を与え、現実社会の暴力も映画に影響を与えてきた。 その事実自体も非常に興味深いが、映画の中の暴力が現実社会にそのまま暴力として転写されるのは正しい受容のされ方と言えるのだろうか? 『タクシードライバー』とレーガン大統領狙撃事件 まずは映画の暴力と現実の暴力が互いに […]

  • 2022年8月18日
  • 2024年5月17日

9.11 同時多発テロとアメリカを映画はどう描いてきたのか

2001年9月11に起きたテロは世界を一変させた。アメリカ史上最も多くの犠牲者を出したテロ事件であり、その後の世界情勢を塗り替えた出来事なのは間違いない。その影響はあらゆる所へ及んだ。 もちろんハリウッドも例外ではない。テロから2ヶ月後の11月11日にブッシュ政権のカール・ローブ次席大統領補佐官がア […]

  • 2021年11月25日
  • 2024年5月14日

赤狩りとハリウッド

今回はハリウッドと赤狩りについてその始まりと終焉までを見ていきたいと思う。赤狩りとは共産党員、またはそのシンパを追放する動きのことだ。 赤狩りについては『波止場』の解説でも触れてはいるが、今回はそれも含めた複数の映画から改めて赤狩りとは何だったかを辿っていきたい。 主に取り上げるのは『ローマの休日』 […]

  • 2021年4月5日
  • 2024年3月10日

『ゴジラ』シリーズに見る核・原子力のイメージの変遷

ゴジラを語るときに核原子力の問題は外せない。ゴジラの誕生は現実の被爆事件が大きく関わっているからだ。 今回はゴジラシリーズの変遷の中でゴジラがどう核の問題や放射能から向き合ってきたのかを考察してみたい。 まず、このような文脈で核と言えば核爆弾をイメージする人も少なくないだろう。言うまでもなく日本人に […]

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BLACK MARIA NEVER SLEEPS.

映画から「時代」と「今」を考察する
「映画」と一口に言っても、そのテーマは多岐にわたる。
そしてそれ以上に観客の受け取り方は無限大だ。 エジソンが世界最初の映画スタジオ、通称「ブラック・マリア」を作った時からそれは変わらないだろう。
映画は決して眠らずに「時代」と「今」を常に映し出している。

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