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考察・解説

  • 2025年4月18日
  • 2025年4月18日

『ターミネーター:ニュー・フェイト』ジェームズ・キャメロンは何を間違えたのか?

『ターミネーター』シリーズは映画界の中でも特に有名なフランチャイズだ。現在までにリブートを含め、映画は6作、ドラマが1本、他にアニメやゲームも作られている。マーベル映画は別として(個人的にはスコセッシが言ったようにあれは映画ではないと思う)、『エイリアン』シリーズや『スター・ウォーズ』シリーズにも比 […]

  • 2025年4月6日

『イレイザーヘッド』「大人」になることへの恐怖

映画監督のジョナサン・デミは1993年に『フィラデルフィア』というエイズをテーマにした映画を作り上げる。このタイトルは、映画の舞台がフィラデルフィアであることに加え、フィラデルフィアが「友愛の街」と呼ばれること、しかしそれに反して現実はそうではないというアンチテーゼも含んだ意味合いで命名された。 デ […]

  • 2025年4月6日

『ソナチネ』はなぜ名作と言われるのか?「琉球ピエロ」とゴダールの影響

北野武の映画と言えば、バイオレンスをイメージする人も少なくないだろう。『アウトレイジ』シリーズはセリフとセリフの間を極限に詰め、まるでしゃべくり漫才のようなテンポで怒声が飛び交う。北野武は『アウトレイジ』シリーズについて、「高倉健さんの任侠もの、深作(欣二)さんの『仁義なき戦い』の流れの次に来る映画 […]

  • 2025年3月25日
  • 2025年3月25日

『7月4日に生まれて』オリバー・ストーンにとってベトナム戦争とは何だったのか?

トム・クルーズ主演の『7月4日に生まれて』を初めて観た時はその戦場の描写の生々しさに驚いた。 極度の緊張の中、パニックになり銃を乱射する最前線の兵士たち、そして、自分たちが撃った相手がベトコンでなく、民間人だとわかったときの狼狽と絶望、神経をすり減らし、極度の緊張に陥った時の脆さ。ランボーのように敵 […]

  • 2025年3月24日
  • 2025年4月19日

『BROTHER』は本当にヤクザ映画なのか?

北野武が映画監督として脚光を浴びたのは、その比類なき暴力表現のリアリズムにあっただろう。それはハリウッドのアクション映画とは対極にある、「ヒリヒリするほど怖い」暴力だ。爽快よりも冷酷、盛り上がりも何もなく、ただ一瞬ですべてが終わる唐突さと潔さ。 昨今の北野映画は『アウトレイジ』シリーズに象徴されるよ […]

  • 2025年3月10日
  • 2025年3月10日

『悪魔と夜ふかし』ジャックが払った本当の犠牲とは?

私が子供の頃は、夏になると心霊写真などのホラーコンテンツがテレビで特集されていた。「おわかりいただけただろうか」で有名なアレである。 しかし、ネットの発達で情報が容易に手に入る今、当時特集されていた心霊写真のほとんどは科学的に説明のつく現象だったことがわかるようになってしまった。 妖怪や幽霊やオカル […]

  • 2025年3月9日
  • 2025年3月9日

『インビジブル』今作で本当に「見えない」ものとは?

『うつろな人々』 イギリスの詩人、T.S.エリオットは、1925年に代表作となる『うつろな人々』を発表した。 エリオットの目から見た現代人の魂の空虚を描写した作品だ。 1925年当時の青年たちは「ロストジェネレーション」の世代とも呼ばれる。日本では「失われた世代」と呼ばれることが多いが、正確に言えば […]

  • 2025年2月24日
  • 2025年2月24日

『グレムリン』はなぜこれほど残酷なのか?

『グレムリン』という映画を知ったのは小学4年生の時だ。映画好きな担任の先生が、今度テレビで面白い映画があるよ、と紹介してくれたのが『グレムリン』だった。 たしかに『グレムリン』は子供向けの映画に思える。 主人公たちが飼う、不思議な生物「モグワイ」も可愛らしいし、彼らが変貌したグレムリンも特撮好きの男 […]

  • 2025年1月1日
  • 2025年1月1日

『アバター』は本当に名作なのか?

映画監督ジェームズ・キャメロン ジェームズ・キャメロンはハリウッドでもトップのヒットメーカーであることに異論はないだろう。何しろ、歴代興行収入の上位5作品のうち、3つをキャメロンの監督した映画が占めているのだ。ただ、個人的にはジェームズ・キャメロンの作品は『タイタニック』以降、精彩を欠いているように […]

  • 2024年12月31日
  • 2025年4月19日

『菊次郎の夏』北野武はなぜ父の名を冠したのか?

久石譲の楽曲の中に『Summer』という曲がある。パッと思い浮かばなくても、メロディを聴けば、ほとんどの人が聞き覚えがあるのではないだろうか。 しかし、元々この楽曲がある映画の主題歌であったことは、あまり知られていないのではないか。 その作品が北野武監督の『菊次郎の夏』だ。 『菊次郎の夏』 『菊次郎 […]

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BLACK MARIA NEVER SLEEPS.

映画から「時代」と「今」を考察する
「映画」と一口に言っても、そのテーマは多岐にわたる。
そしてそれ以上に観客の受け取り方は無限大だ。 エジソンが世界最初の映画スタジオ、通称「ブラック・マリア」を作った時からそれは変わらないだろう。
映画は決して眠らずに「時代」と「今」を常に映し出している。

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